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【完全版】『ばけばけ』オープニング(タイトルバック)写真ロケ地の紹介

9月29日からスタートした、NHK朝ドラの「ばけばけ」。

放映開始当初から、松江に縁の深いハンバート・ハンバートのお二人が歌う主題歌「笑ったり転んだり」のテンポに合わせて切り換わっていく、スライドショースタイルのオープニング(タイトルバック)が斬新かつエモーショナルだと話題になっています。

このオープニングに使われている素敵な写真はすべて川島小鳥さんの撮影によるもので、川島さんが数千枚のショットから約220枚にまで絞り込み、最終的にNHKのスタッフが5か所で撮影された32枚をセレクトしたものだそうです。

撮影は松江市内で丸一日をかけて行われ、高石あかりさんとトミー・バストウさんは場所ごとに衣装を替えて撮影に臨みました。

このページでは、それぞれの撮影場所について、その撮影ポイントや各ショットのアングルなどを地図や写真で詳しくご紹介します。松江にお越しの際は、ロケ地巡りのヒントにしていただけたら幸いです。

また、文末の「コメントを書く」から、読まれての感想や質問などお寄せいただけるとうれしいです。

すべての写真や図版はクリックで拡大、もうワンクリックで縮小できます。

 

【目 次】

【映像に使われた写真の撮影場所(掲載枚数)】

A 0:00-0:06 小泉八雲旧居(4枚) 

B 0:07-0:19 月照寺(4枚)

C 0:20-0:31 宇賀橋、北堀橋周辺(4枚)

D 0:32-0:49 宍道湖岸・袖師地蔵周辺(6枚)

E 0:49-1:09 小泉八雲旧居(7枚)

F 1:10-1:15 宇賀橋、北堀橋周辺(2枚)

G 1:16-1:22 月照寺(2枚)

H 1:23-1:25 宇賀橋、北堀橋周辺(1枚)

I 1:26-1:28 城山稲荷神社(1枚)

J 1:29-1:31 宇賀橋、北堀橋周辺(1枚)

合計 5か所・32枚

【撮影場所全体地図】

写真の撮影場所全体地図

 

小泉八雲旧居】(A, E

小泉八雲旧居入り口

小泉八雲旧居は、八雲が松江で住んだ3番目の宿で、松江城北側のお濠端にある武家屋敷です。入居期間はわずか5ヶ月足らずでしたが、八雲はその庭を大層気に入り、代表作『知られぬ日本の面影』に収められた『日本の庭にて』を書きました。またこの家での暮らしを通してセツとの絆を一層深めていきました。

A

  1. 北側の庭から書斎のガラス戸越しに外を見るトキとヘブンを撮影(0:00-0:01)
  2. 同じ場所でガラス戸越しに向かい合う二人を東側から撮影(0:02-0:03)
  3. 書斎で見つめ合って笑う二人を南西側から撮影(0:03-0:04)
  4. 次の間と居間の境にある障子戸から顔を出しておどける二人を居間側から撮影(0:04-0:06)

E

  1. 次の間の西側に置かれた机で笑い合うトキとヘブンを南西側から撮影(0:49-0:51)
  2. ほぼ同じアングルから机に向かうヘブンと見守るトキをアップで撮影(0:52-0:54)
  3. 居間に向かい合って寝転んで笑い合う二人を東側から撮影(0:55-0:57)
  4. 居間の西側の窓辺で肩を寄せ合う二人を南側から撮影(0:58-1:00)
  5. 書斎北側の窓辺で羊羹を食べる二人を北側から撮影(1:01-1:03)
  6. 書斎の中程に座って笑い合う二人を北側から撮影(1:04-1:06)
  7. 6.と同じ場面を居間側から撮影(1:07-1:09)

小泉八雲旧居での撮影アングル

「ばけばけ」は年明け第14週から主たる舞台がこの旧根岸邸に移りました。史実では八雲とセツと女中に子猫1匹での引っ越しでしたが、ドラマでは司之介とフミ夫婦も同居に!これもドラマを盛り上げるための設定なのでしょうが、早速いろいろと事件が起こりそうな気配プンプンです(笑)。

ドラマでは家の内外の様子も描かれていましたが、どうやら実際の間取りとは少し変わっていたようです。実際は上の図のように東西が16mもあるので、西側の庭も含めるとさすがにスタジオにそのまま再現することは難しかったのでしょう。具体的には中央の奥の間や男部屋、物置、納戸のあたり、さらに居間の床はなくなり、仏壇は別の部屋に移されたようです。代わりに北側の庭の東部分に建物が伸ばされ、司之介とフミの部屋などが造られているようです。湯殿や便所もそちらに移されている様子です。それに伴って内玄関周りや門を入ったところの立塀の造りも実際とは異なっています。

しかし庭や西側の3部屋部分は全体としてかなり忠実に再現されていて素晴らしいですね。特に八雲のお気に入りだった南側の庭の百日紅サルスベリ)の大木は枝ぶりもほぼそのままにセットに植え込まれていて圧巻です。

A-4撮影時の画角

  • 上のストリートビューでは建物内を見て回ることもできます。
  • 八雲の机は別の部屋に移動して撮影されています(書斎→次の間)
  • 八雲とセツの入居当時にはまだガラス戸は入っていませんでした。
  • 旧居の写真や詳しい情報は、以下のページをご覧ください。

ammonoid-designs.net

月照寺】(B,G

月照寺入り口

月照寺松江藩松平家菩提寺であり、八雲はこの寺をたびたび訪れています。代表作『知られぬ日本の面影』に収められた『神々の国の首都』では、月照寺墓所に並ぶ石灯籠が「何千という数」であることや、それぞれが家臣たちの名を刻んだ記念碑であることが描かれ、八雲がその風景に歴史的重みを感じ取っていた様子が伝わります。

11月24日放映の回では、七代治郷公の墓所と大亀の碑を訪れたヘブンや錦織さん、江藤知事の様子が描かれました。

また、12月25・26日放映の回では、トキと銀次郎、ヘブンとイライザがランデブー中に偶然大亀の碑の前で出会うという重要なシーンの舞台となりました。

B

  1. 六代宗衍(むねのぶ)公の墓所内に立つ大亀の碑(寿蔵碑)前で、墓碑の傍に立つトキとヘブンを西側(入口側)から撮影(0:07-0:09)
  2. 大亀の頭に触れる二人を正面左斜めからアップで撮影(0:10-0:12)
  3. 三代綱近公と五代宣維(のぶずみ)公の墓所に向かう石段(下から3段目)で二人の足袋と下駄を撮影(0:13-0:15)
  4. 大亀の前に座る二人を正面から撮影(0:16-0:19)

G

  1. 六代宗衍公の墓所の前、やや北側のあたりで寄り添い微笑む二人を、南西側から紫陽花越しに撮影(1:16-1:19)
  2. B-3.の石段を昇ったところに立つ二人を南西側から撮影(1:20-1:22)

 

 

【宇賀橋・北堀橋周辺】(C,F,H,J

小泉八雲の怪談に登場する「普門院」の目の前にある普門院橋から北堀橋・宇賀橋の間は、松江城山公園の樹々の上に松江城天守を望む抜群の眺望が楽しる場所です。宇賀橋は木造の風情ある橋ですが、意外にも竣工は新しく昭和48年だそうです。小泉八雲旧居からも程近く、松江城周辺の散策には最適の場所の一つとなっています。果たしてドラマには登場するのでしょうか?

C

  1. 宇賀橋の北詰から濠端の松をバックにトキのバストショットを撮影(0:20-0:22)
  2. 同じ位置からやや引いたアングルでヘブンのバストショットを撮影(0:23-0:25)
  3. 1,2よりやや南側で相合傘の二人を北東側から撮影(0:26-0:28)
  4. 宇賀橋北詰東側一本目の松の下から、ローアングルで橋の上の二人を撮影(0:29-0:31)

F

  1. 宇賀橋北詰からやや南の位置から北堀橋をバックに、松ぼっくりを持つ二人を撮影(1:10-1:12)
  2. ほぼ同じ位置で、松ぼっくりを持つ二人の掌を上から撮影(1:13-1:15)

H

  1. C-1,2と同じ位置から、トキに帽子を被せようとするヘブンを寄り気味に撮影(1:23-1:25)

J

  1. Hと同じ位置から、手を繋いで楽しげに歩く二人を寄り気味に撮影(1:29-1:31)

 

宍道湖岸・袖師地蔵周辺】( D 

小泉八雲は松江の風景を大いに気に入り、作品中でもその美しさを讃えています。特に宍道湖の景観や夕景は大のお気に入りだったようです。宍道湖に浮かぶ景勝地・嫁ヶ島の対岸に立つ袖師地蔵と石灰地蔵。大きい方の袖師地蔵は、水運上の難所だったここ袖師ヶ浦に、遭難者の供養のため江戸の初期に建てられたものです。使われたショットに嫁ヶ島や地蔵は写っていませんが、松江市街地の宍道湖岸で、狭いながらも砂浜があるのはここだけということもあり、撮影地に選ばれたのでしょう。

なお、12月26日放映のドラマ前半最終回で、ヘブンとトキが散歩して手を繋いだ場面は、この場所から300mばかり北側にある県立美術館前の湖岸で、ローアングルから撮影されています。奇跡のような最高の夕日が印象的でしたね。撮影監督さんも大喜びだったそうです。

  1. 地蔵脇の砂浜から宍道湖を背に、トキのバストショットを撮影(0:32-0:34)
  2. 1.と同じ場所からヘブンのバストショットを撮影(0:35-0:37)
  3. 砂浜の東側にある護岸の歩道から、砂浜を見る二人を俯瞰気味に撮影(0:38-0:40)
  4. 3.と同じ位置から、寄り添いながら振り向く二人を撮影(0:41-0:43)
  5. 1,2.と同じ位置から、寄り添い見つめ合う二人のバストショットを撮影(0:44-0:46)
  6. 3.と同じ位置から手を取り合う二人を撮影(0:47-0:49)

  • 9月の大雨や強風によって大量のゴミや土砂が打ち寄せ、水位も上がっているため、10月上旬時点では残念ながらオープニング撮影時のようなきれいな砂浜は見ることができません。

 

【城山稲荷神社】( I

小泉八雲松江城山内の散歩が好きで、この稲荷神社にも毎日のように通い、お気に入りの石狐があったといいます。当時は2千匹もの石狐が並んでいたそうで、ここの「気」の強さも想像を絶するでものであったに違いないと思われます。日本の文化、松江の情緒をこよなく愛した八雲にとって、稲荷神社はとても神秘的な場所でした。八雲はセツやいろいろな人から怪談や昔話を聞いて、それを自分の六感で感じ取っていました。ここ稲荷神社も八雲の感性に合った場所の一つであり、もしかするとこうして人知れず、狐と毎日対話をする中から、インスピレーションを感受していたのかもしれません。

ドラマでは11月28日放映の回で、ヘブンと知事の娘・りおのランデブーの場所の一つとして登場し、ヘブンが日本や松江の素晴らしさを実感する様子が描かれました。

  1. 本殿脇に並ぶ椿と小さな狐の石像の前で、戯れるトキとヘブンを北東側から撮影(1:26-1:28)

 

  • 以下のページで、八雲とセツがその絆を深めた住まい「小泉八雲旧居」について、八雲がこの家にたどり着くまでの道程や、庭と建物の解説、作品との関わりなどを中心に、たくさんの図版や写真と共に紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

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 AUTHOR : Tadashi INOUE